明治〜昭和初期の「萬朝報」をデジタル化!|千葉県立中央博物館 様
- 2026年7月27日
- デジタルアーカイブ
この記事でわかること
千葉県立中央博物館様のデジタルアーカイブ事例についてご紹介します。
明治から昭和初期にかけて発行されていた、当時の日本を代表する日刊新聞「萬朝報」をどのようにしてデジタル化したのか。その取り組みを振り返ります。
古文書や貴重資料の保存・活用をはじめとしたデジタルアーカイブに興味のある方は、ぜひご覧ください。
古い資料、貴重かつ希少な資料を「原本を劣化させることなく」「手軽に」「いつでも」手に取ることを可能にする「デジタルアーカイブ」。これまでも、弊社・ナレッジクライマー(能登印刷)でお手伝いさせていただいた「デジタルアーカイブ」事例をいくつか紹介してまいりました。
今回は、文化財である明治〜昭和初期に発刊された日刊新聞『萬朝報』を、デジタル化させていただいた事例のひとつをご紹介します!
目次
今回お手伝いさせていただいた「千葉県立中央博物館」とは?
「千葉県立中央博物館」は、千葉県千葉市中央区の「青葉の森公園」内にある総合博物館です。
☟「千葉県立中央博物館」公式HP
https://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/
房総の豊かな自然と、そこに暮らす人々の歴史や文化を未来へと伝えるため、1989(平成元)年10月に開館しました。 本館に隣接する「生態園」では、房総の代表的な自然環境がリアルに再現されており、館内の展示を見るだけでなく、実際に生きている動植物を観察できるユニークな博物館として、子どもから大人まで広く親しまれています。
現在、「千葉県立中央博物館」では、千葉県の地学・生物に関する自然誌資料や、原始から現代にいたるまでの貴重な歴史・民俗資料などを数多く収蔵。それら膨大なコレクションの中から選りすぐりの資料を常設展示しているほか、季節やトレンドに合わせたユニークな企画展・特別展を年間を通じて開催しています。
「萬朝報」とは?
『萬朝報(よろずちょうほう)』は、明治から昭和初期にかけて発行されていた、当時の日本を代表する日刊新聞です。ジャーナリストの黒岩涙香(くろいわるいこう)によって明治25(1892)年に創刊され、圧倒的な人気を誇りました。一言で言えば、スキャンダル(娯楽性)と社会正義(批判精神)を両立させて爆発的に売れた、現代の週刊誌と高級紙を合わせたような新聞です。当時の新聞が難解な政治議論ばかりだったのに対し、萬朝報は「わかりやすさ」を追求しました。
千葉県立中央博物館では、そんな文化財「萬朝報」を保存しています。
ご発注いただいた経緯と抱えていたお悩み
今回ご発注いただいた背景には、
- 近年の博物館法の一部改正により、美術館・博物館全体が収蔵資料のデジタル化を進める方向としている
- 博物館の保管スペースが限られている
- 古いものは状態が悪いことから今のうちに品質良くデジタル化して保管したい
といった思いを抱えていらっしゃいました。
そこで弊社がご提案させていただいたのが、「デジタルアーカイブ」(文書デジタル化)です。

デジタルアーカイブとは?
「デジタルアーカイブ」とは、貴重な原本を綺麗に保存・保管しながら、その情報を簡単に共有し、スピーディに検索できるようにデータ化すること。
そのメリットとして挙げられるのが、
- すぐに閲覧・共有・検索できるため業務・作業を飛躍的に効率化できる
- 古文書や歴史資料、ポジフィルム、重要書類など、貴重な文書や資料も傷をつけることなく非接触で保管が可能
- 大きな資料でもスキャンでき、保管スペースを確保する必要がない
という点です。
簡単にまとめますと、いつでも、どこでも、誰でも、すぐに資料を利用することができるのです。
非接触型のフェイスアップスキャナ「Fine Scamera 1」を用いてのデジタル化
今回の「デジタルアーカイブ」では、薄くて古い新聞紙を破壊せずに高品質でスキャンする必要があったため、非接触型のフェイスアップスキャナを使用。

非接触フェイスアップスキャナ「Fine Scamera 1」
このスキャナは
- 1回のスキャニング可能な最大サイズが600mm×841mmとなり、大きなサイズの原稿にも対応している。
- 600dpiという高い光学解像度で、原稿の凹凸・陰影やマチエール(絵肌)まで精密に3Dスキャンができ、油絵・水彩、版画や古地図など、貴重品のデジタル化・レプリカ作成に最適。
- 本を断裁するなど原本を破壊することなくスキャンができる。
- 原稿台に上向きで資料をセットし、スキャン面の状態を確認しながら作業を行うことができる。
といった、非接触・非破壊で高品質にスキャンできるという特長があります。
強みを活かして古新聞を高品質にデジタル化
このように、弊社の資料デジタル化は、
- 美術系にも強い画像処理技術を活かし、原稿やスキャン状況に合わせた画像補正が可能
- 原稿状況やスキャン後の用途に応じて、最適な機器を選択できるよう設備が充実している
- 大きなサイズの書面もA1までスキャンが可能
といった点が大きな強みとなっています。

能登印刷のデジタル化でのスキャニング
当スキャナは大きなサイズも対応可能なため、新聞を広げたA1~A2サイズでもスキャンができます。今回の「千葉県立中央博物館」様の「萬朝報」も、当スキャナで大切に取り扱いながらスキャンさせていただきました。デジタル化した数は、明治〜昭和初期の500~550点。スキャン後は、文字が読めるように600dpiに画質を一律で統一し、1つずつ補正作業を施しました。納品までの全体的な作業の期間は、原稿引き取りから約1か月半でした。

スキャンの様子

画像補正の様子
このデジタル化により、限られた保管スペースの有効活用が可能になり、保存状態を気にすることなく保管できるようになりました。また、保存の際に容量が圧迫しすぎないよう、弊社で最適なスペックをご提案させていただきました。文化財の取り扱い方針に従って原稿の運搬やスキャン作業を丁寧に行い、納品まで行わせていただきました。
結果、デジタル化をすることにより、
となり、お客様にも大変ご満足いただけました。
図面や貴重な資料の「デジタルアーカイブ」化はお任せください
弊社では、図書館や博物館などの希少価値の高い文書、掛け軸や絵図、屏風などの文化財のデジタル化の実績が多数ございます。「デジタル化したいけど、貴重な資料なので何となく気が引けてしまい、手をつけられていない」という場合も、責任を持って厳重に保管し、丁寧にスキャニング・データ化させていただきます。
▶ 弊社・ナレッジクライマー(能登印刷)デジタルアーカイブ詳細・料金について
また「歴史的な本や資料の保管場所に困り、最終的に捨ててしまい、あとで記念誌を作ろうとしても資料がない」というケースも多くお聞きします。
「保管ができないので捨てようか迷っている」という方、お待ちください! 長い歴史を積み重ねた大事な足跡を「デジタル化」して遺していきませんか? どんなご要望もまずはお気軽にお問い合わせください。
制作:松井律夫・向江幸子・大久保咲来(能登印刷 制作本部)
クライアント:千葉県立中央博物館 様
※ 会社名・部署名などは取材および記事制作当時のものになります。
☟デジタルアーカイブの基本がすべて分かる!お役立ちコラムはコチラ
▶ お役立ち情報「デジタルアーカイブ」の詳しい資料をダウンロードできます

1975年生まれ。富山県出身。大学卒業後、数多くのメディアを立ち上げるなど、20年以上のキャリアを持った情報発信のプロ。
現在、ナレッジクライマー(能登印刷)の広報戦略部のゼネラルマネージャーとして、自社及びクライアントの広報マーケティングや戦略採用を従来にない新しい視点で支援・活躍中。
アーカイブ
- のとのお仕事 (43)
- 基本がわかる!シリーズ (25)
- 成功事例まとめ (8)








