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企業や団体の節目を祝う記念誌とは? 基本のキからすべて分かる!

  • 2024年3月30日
  • 社史・記念誌

記念誌コラムサムネ

目次

企業創業や団体設立の節目の年は、事業の継続をお祝いするだけでなく、一丸となって働く社員や、いつもご愛顧いただいているお客様、日頃支えていただいている数多くの方へ感謝を伝える貴重な機会となります。

10周年や30周年など、節目の年には記念式典などのイベントを開き、記念誌を発行して社員に配布したりと、周年記念事業に力を入れる企業が多くあります。

企業や団体が記念誌制作で抱えている課題とは?

中小企業を含む多くの企業からは、以下のようなお悩みや声をお聞きします。

・記念誌制作を何からどう進めればいいのか分からない
・記念誌に何を掲載すればいいか分からない
・周年事業に携わったことがなく、記念誌をどう構成したらよいか分からない
・スケジュール感が掴めない
・あまり予算を使うことができず、限られた予算でどう制作したらいいか分からない

そんな周年記念の際に一番重宝されている記念誌について、基本のキから分かりやすく解説いたします!

周年記念事業とは?

周年記念事業とは、企業、自治体・団体、病院などの組織が、創業・設立から10年、30年、50年などの大きな節目を記念して行うイベントなどのことをいいます。周年記念事業を行う頻度は組織や規模によって変わり、5年、10年ごとに行うこともあれば、50年ごと、ぞろ目の年に行うこともあります。

周年記念事業で制作するものの例

・社史・記念誌
・社内報特別号
・周年記念動画
・周年記念サイト(キャンペーンサイト)
・ノベルティや周年記念グッズ
・名刺などに入れる周年記念ロゴ
・コンセプトブックなど

100周年イメージ

記念誌とは?社史や年史の違いとは?

周年記念の際に一番配布されることが多いのが記念誌です。ここからは記念誌についてや社史・年史との違いについて、詳しく解説していきます。

記念誌とは?

記念誌とは、出来事やイベント、周年や受賞などを記念して発行される印刷物のことをいいます。記念誌は企業だけでなく、学校やその他の法人、官公庁、各種団体、個人によって発行されることもあります。記念誌は歴史を残すというよりも関係者への謝意を表す意味合いが強くなっており、構成は比較的自由で、様々な企画を掲載することもあります。

社史とは?

社史とは、名前の通り企業が自社の歴史をまとめた印刷物のことをいいます。社史は周年などの区切りの年や、企業として上場を果たした時、社長交代などの節目の際に、自社の歴史を残すことを目的として発行されます。発行するのは基本的に「企業」です。

年史(周年史)とは?

社史や記念誌のほかにも、年史(周年史)と呼ばれるものもあります。年史(周年史)は、企業が発行する社史に対して、企業だけでなく官公庁、各種団体が発行し、歴史をまとめた印刷物のことを言います。基本的には社史と同じです。

まとめると、

・社史は企業が発行する自社の歴史をまとめたもの
・記念誌は企業だけでなく様々な団体が、周年や受賞を記念して発行するもの

となります。

記念誌と社史の違い

記念誌を作る目的・メリットとは?

企業や団体は、どういった目的で記念誌を制作し、どんなメリットがあるのでしょうか。

関係者に感謝を伝えることができる

創業・設立から何十年と存続できたのは、紛れもなくその企業を支えてくれた社員や取引先などのステークホルダーがあったからです。そんな関係者に感謝の想いを伝え、今まで成し遂げてきたことを報告するというひとつのコミュニケーションツールとして記念誌を制作することが多いです。記念誌を通して、社員だけではなく、よりステークホルダーとの関係性を深めていくことができるのではないでしょうか。

自社に関する資料や情報を整理し、未来へ残していくことができる

企業や団体が何年、何十年と歴史を重ねるにあたって、膨大な資料や記録、ルールが定まっていった背景の出来事などが蓄積されていきます。そういった資料を取捨選択してまとめることで、今後後世まで残していくことができます。時代ごとの経営方針や、事業の成果や課題、どのようにして乗り越えたかなどを詳しく残し、それを参考に人材育成や今後の経営に役立てていくことが可能です。

社内のモチベーションを向上させ、一体感を作ることができる

記念誌を通して、社内の一体感や連帯感を強め、同じ方向を向く意識を高めることができます。自社の出来事や考え方を振り返ることで、社員たちは自分の役割や組織の価値を再確認し、そこで働くモチベーションを向上させるといった効果が期待できます。人材教育や研修にも活用できるため、人材育成、ひいては業績向上にプラスになります。

対外的なイメージアップを図ることができる

記念誌はブランディングツールとしての活用も可能です。過去商品や開発の軌跡などを記載し、お客様に配布したりHPに電子ブックとして掲載するなど、顧客にも自社のことを知ってもらい興味を持ってもらう施策ができます。自社の社会への貢献度や役割を分かりやすくまとめることが、対外的なイメージアップの一歩になります。

あえて紙媒体で作成することで、歴史的資料として残しやすい

デジタルが普及する現在、あえて紙媒体で記念誌を制作する意味とは何でしょうか。やはり紙媒体は、物理的に手元に残るため、歴史的資料としての価値がデジタルよりも上がります。デジタルの情報のように、何かの間違いで消えてしまったり、ということもありません。記念誌を制作する際は編集する人の想いも込められ、制作過程で多くの人のチェックを通るため、情報の信ぴょう性も高いです。貴重な会社の歩みを残す資料として最適なのは、やはり紙媒体で制作する記念誌なのではないでしょうか。

社史・記念誌

記念誌の企画の内容やトレンド・アイデアは?

記念誌を制作する際によく取り上げられるコンテンツ企画や、最近のトレンドをご紹介します。

社員座談会を開催し、記事化する

勤続年数が長い社員や経営陣を集い、座談会を開催。そこで長い歴史への想いや、過去にあった出来事、入社当時のことをざっくばらんに語っていただき、記事として残すという形もひとつのアイデアとしてあります。

なかなか経営陣の話をじっくりと聞いたり、昔の会社の貴重な話を聞く機会はないですよね。座談会形式で行うことで、本音や昔のことなども柔らかい雰囲気で話すことができます。周年の節目に、企業の方向性や歴史の理解を深める良い機会になるかもしれません。

社員インタビューページを盛り込む

社員座談会と同様、経営陣から管理職、若手まで、社員にインタビューを行った記念誌もあります。社長インタビューを行う記念誌はよくありますが、管理職などそれぞれの年代の社員から話を聞くことはなかなかないため、こういったページを盛り込むのも良いですね。

全社員にアンケート集計を取る

全社員にアンケートを取り、その集計結果を分かりやすくグラフで掲載するという記念誌もあります。社員の男女比、年代、血液型にとどまらず、社員はどんな印象か、趣味、入社して感じたこと、休日の過ごし方など、普段聞けないような質問をアンケート集計。

「社員参加型」の記念誌にすることで、自分が一度回答しているため興味を持って記念誌を読むことができるという点が利点です。自社にはどんな社員がいてどんな考え方を持っているのかを知ることができ、楽しい企画を交えながら自社への興味を引き出すことができます。

グラフ

全社員の周年お祝いメッセージを集める

ある企業では、全社員から手書きの一言お祝いメッセージを集め、記念誌に掲載した事例もありました。あえて手書きで集めることによって一体感が増し、自社への意識を高めることができます。こちらも、「社員参加型」で記念誌を作り上げるアイデアのひとつですね。

昔の白黒写真をカラー化

カラー写真が一般的になる1960年~1970年より以前の写真は、たいていがモノクロ写真として保管されていると思います。その当時の様子や記憶をより鮮明に伝えて残すため、モノクロ写真をカラー化するというのもひとつの手です。カラー写真で伝えることで、過去感の強かった出来事をより自分事化してとらえることができ、積み重ねてきた歴史の価値や重さを今の人も感じることができます。

能登印刷 モノクロ カラー

会社の未来像を盛り込む

これから変化が加速していく時代、記念誌をさらにより良いものにしていくためには、過去を振り返るだけでなく未来を描くこともアイデアの一つとして良いのではないでしょうか。会社がこれから歩んでいきたい経営未来予想図をイラスト化し、掲載。将来像を表現することで、経営の展望について全社員に分かりやすく伝えることができ、社内のベクトルの統一にも繋がります。

社史・記念誌を制作する流れ・制作期間は?

ではここで、社史・記念誌をどんな流れで制作するのかご紹介します。

記念誌制作の流れ

制作スケジュールの策定と制作委員の選定

記念誌制作には、規模や情報量にもよりますが、簡易的な記念誌であれば半年、一般的な記念誌は1年~長いもので3年ほどの制作期間がかかります。それを踏まえたうえでスケジュールを策定し、記念誌制作を主に担当する社員を選定します。

構成案・企画書の作成

社史・記念誌を全体的にどういった構成にするのか、イメージを考案します。ページ数や盛り込むコンテンツを具体的に決定し、企画書を作成していきます。

資料収集・アンケート集計・写真収集や取材撮影

記念誌に掲載予定のコンテンツを構成する情報や資料、写真の収集をします。必要であれば取材や撮影、アンケートの集計を行います。

編集・原稿執筆・デザイン制作

編集担当が原稿編集を行い、デザイン制作に入ります。装丁、表紙デザイン、フォントの種類やレイアウトなど、デザイナーと打ち合わせを行います。

入稿・組版・レイアウト制作

原稿や素材、写真が一通りそろえば、入稿します。入稿データをもとに組版を行い、誌面のレイアウト制作を行います。

校正の確認・修正

出力サンプルをもとに、デザインや文章、資料の配置などに修正点がないかを確認します。あれば修正を行い、再校正を出して何度かやり取りをします。

印刷・製本

校了になれば、印刷・製本作業に入っていきます。ここまで来れば記念誌制作も大詰めですね。

完成!

弊社・ナレッジクライマー(能登印刷)では、社史・記念誌の企画・取材・撮影・編集・デザイン・組版・誌面制作・印刷・製本の流れを一通り、ワンストップでサポートさせていただいております。

弊社・ナレッジクライマー(能登印刷)の社史・記念誌制作について詳しくはコチラ

社史・記念誌を制作するうえで意識したいポイントとは?

では、より良い社史・記念誌を制作するために、押さえたいポイントをご紹介します!

目的やコンセプト・軸をしっかりと確定し、構成する

記念誌を制作するうえで、コンセプトをしっかりと確立することはとても重要です。様々なコンテンツを掲載するのはいいことですが、コンセプトが確立されていないままただ企画をたくさん掲載しても、効率的なインナーブランディングや対外的なイメージアップにはつながりません。「今までの出来事を資料として残していく」、「社内の一体感を強める」などひとつのゴールを決め、記念誌を通してどうしていきたいかをイメージしながら制作しましょう。そのためにどんなコンテンツを盛り込むべきかを考え、バランスを取った構成にしていくと、統一感があり読み応えのある記念誌になります。

スケジュール管理を徹底する

記念誌制作は企業としても重要な一冊になるため、制作期間も基本的に長くなり、多くの人を巻き込むことになると思います。そのため、周年イベント等の日程から計算し、確実に配布するために無理のないスケジュールを組んで管理しましょう。原稿執筆やアンケートを取る必要がある場合は、早めに依頼をしておくことも重要です。制作過程ごとに日程の目安を決めていくと良いですね。

自社の歴史や方針に興味を持ってもらえるような企画を考える

記念誌を興味深く読み進めてもらうための一工夫として、やはり様々な企画ページを設けるという点があります。先ほど紹介した「記念誌のコンテンツの種類・トレンドやアイデア」を参考に、社員参加型企画を設けたり、独自の企画ページを考案してみるのもいいでしょう。大事なのは、「どうすれば読者が読みたくなるか・楽しんでもらえるか」、「どういう目的の記念誌なのか」をしっかりと客観視して考えるという点です。

社史・記念誌制作の費用・相場は?

ではここで、社史・記念誌制作のおおよその費用・相場を見てみましょう。社史・記念誌制作の費用は、制作する部数やページ数、取材撮影の量やデザインなど様々な要素の組み合わせで変わってきます。パンフレットのような仕様の手軽な記念誌では100万円ほど、しっかりとした200ページを超える記念誌では1000万円超など、仕様によって様々です。そのため、具体的なコンセプトや目的を決め、内容や構成を予算と照らし合わせながら考慮していく必要があります。弊社・ナレッジクライマー(能登印刷)では、予算・用途に応じて、お客さまに最適な仕様をご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。

社史・記念誌の活用事例・成功事例 

弊社・ナレッジクライマー(能登印刷)でお手伝いさせていただいた社史・記念誌の事例を、いくつかご紹介いたします。

30年記念誌:北陸通信ネットワーク株式会社 様

北陸通信ネットワーク

北陸通信ネットワーク記念誌

「今まで形として残してこなかった出来事や経験を形として残し、今あるルールや体制、サービスがどのような経緯で成り立っているのか、その背景にあることを伝えたい」、「30周年という節目を今いる社員と共有したい」というご要望にお応えし、30周年記念誌を制作。

年ごとの出来事を写真を交えながら分かりやすくまとめ、資料として残していけるようにしました。また、会社の創業期から草創期を支えたベテラン社員の方々や、若手メンバーといった様々な層の社員にインタビューを行い、生の声を反映させたほか、全社員からの手書きの30周年メッセージを掲載するなどの工夫も施しております。

記念誌制作を通して、過去を振り返るのみに終わらず、これからの未来を考えるキッカケとなりました。

北陸通信ネットワーク株式会社 様 30周年記念誌

10年記念誌:コマツユニオン大阪支部滋賀分会 様

コマツユニオン記念誌

コマツユニオン記念誌

コマツユニオン大阪支部滋賀分会 様の組合10周年記念誌で採用したのは、年表で分かりやすく歴史をまとめた手軽なパンフレットのような仕様。写真を織り交ぜながら紹介することで、次の10年の活動資料として活用できるように、見やすくまとめる工夫を施しました。

また、デザインはただの年表ではなく、歩んできた10年の軌跡を建設機械のタイヤの「わだち」として表現し、各ページが繋がって見えるようなこだわりの展開に。会員の皆様が滋賀工場で実際に作っている建設機械をモチーフにすることを提案いたしました。

お客様から「年表の※履帯(りたい)のわだちがポップで非常に良く、表紙もスタイリッシュでよかった」との声をいただきました。

※履帯(りたい):装軌車両において金属の板を帯状に連結して車輪に履かせた走行装置。

手軽かつコンパクトに。ポップなデザインで活動の軌跡をカタチにした10周年記念誌│コマツユニオン大阪支部滋賀分会 様

その他、

・しん証券さかもと 様 110年記念誌
・株式会社ヨネモリ 様 100周年記念誌
・石川日野自動車株式会社 様 50周年記念誌
・ダンロップタイヤ北陸株式会社 様 50周年記念誌
・福井大学医学部 様 創立40周年記念誌
・石川県看護協会様 50周年記念誌
・池田病院グループ 様 創立25周年記念誌
・北陸エステアール協同組合 様 44年の軌跡

など・・・

弊社・ナレッジクライマー(能登印刷)には多数の社史・記念誌制作の実績がございます。

周年事業に欠かせない記念誌制作のお手伝いをいたします。

弊社・ナレッジクライマー(能登印刷)では編集部門を携えており、印刷・製本だけではなく、企画から取材・執筆・デザイン・書店への流通まですべてまるごとお任せいただけるノウハウが備わっております。

さまざまな分野・業種の社史・記念誌制作で培ってきた実績を活かし、関係者間の調整や全体の進行管理など、多岐にわたる作業を弊社で安心サポートいたします。

▶ 弊社・ナレッジクライマー(能登印刷)の社史・記念誌制作サービスについて詳しくはコチラ

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また、社史・記念誌制作だけでなく、周年動画の制作や周年イベントの配信、運営など、周年事業をまるごとサポートさせていただくことも可能ですので、まずはお気軽にご相談くださいませ。

▶弊社・ナレッジクライマー(能登印刷)の周年事業サポートについて詳しくはコチラ

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