展覧会の広報ツール一式をデザイン！夏目漱石と芥川龍之介の初版本をテーマに！│新宿区立漱石山房記念館 様
- 2024年2月6日
- 一般印刷
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そんな夏目漱石が生まれ育ち、その生涯をとじた町である東京都新宿区に、漱石生誕150年にあたる2017年、「新宿区立漱石山房記念館」が開館しました。漱石が生み出した作品の世界、漱石を取り巻く人々や、漱石と新宿、漱石と俳句、書画など様々なテーマについて、展示が行われています。
☝新宿区立漱石山房記念館 （漱石山房記念館様 ご提供）
今回は2022年に行われた特別展、「夏目漱石と芥川龍之介」展の広報ツール一式を、弊社･ナレッジクライマー（能登印刷）にてデザインからお手伝いさせていただきました。
開館5周年記念特別展「夏目漱石と芥川龍之介」展とは？
「漱石山房記念館」様の開館5周年と、芥川龍之介生誕130年、没後95年を節目として2022年10月8日～11月27日に行われた展覧会。夏目漱石と芥川龍之介の交流を中心に、作家の道へと歩む芥川龍之介の姿を追っており、同館での芥川龍之介関連の企画展は今回が初めてとなりました。
広報ツール一式をデザインすることで展覧会のイメージを確立
☝完成した広報ツール一式
美術館や博物館で配布されたり、購入することができるポスター・チラシ・パンフレット・チケット・図録などの「広報ツール一式」は、デザインやイメージを統一することで、展覧会のイメージを確立し、ひと目で興味をひく効果が期待できます。
そんな広報ツール一式ができるまでを、詳しくご紹介していきます！
ご発注いただいた経緯
ご担当者様が、弊社・ナレッジクライマー（能登印刷）の過去の制作実績をご覧いただいたのがきっかけです。今回の企画展の広報ツール一式（ポスター・チラシ・チケット・図録）制作のお手伝いをさせていただくことになりました。
初版本をもとにデザイン
お客様のご要望は、
今回は夏目漱石と、彼を師と仰いでいた芥川龍之介の交流を紹介する展示であり、橋口五葉が装丁を施した夏目漱石の『漾虚集』と、その装丁から影響を受け制作された芥川龍之介の『羅生門』をキービジュアルに取り入れたい。
とのこと。
そこで、『漾虚集』と『羅生門』の初版本の装丁デザインをチラシやポスター、図録の背景にそれぞれ取り入れました。
☝モチーフとなった『漾虚集』初版本（漱石山房記念館蔵）
☝初版本の文字をデザインに取り入れました
同系色で文字を載せているのがお分かりでしょうか。
さらに、デザインのこだわりは表紙だけではありません。図録のページはそれぞれデザインが異なり、ワクワクしながら展覧会を振り返ることができる一冊になっています。
この展覧会のツールは「本」をテーマとしているため、
・『漾虚集』初版本の実物をイメージし、藍染木綿布装の本の質感が感じられるデザイン
・それぞれのイメージカラーも装丁から引用し、漱石は『漾虚集』から青、芥川は『羅生門』から黄色を用い全体をデザインしている
などの点で、細かい部分にこだわりが詰まっています。
☝図録裏表紙に刻み込まれた『漾虚集』と『羅生門』の初版本のデザイン
当展覧会の広報ツール一式は、全体に『漾虚集』、『羅生門』それぞれの装丁の要素を取り入れつつも、夏目漱石や芥川龍之介のファンの心をくすぐるデザインにしました。
・夏目漱石の「吾輩は猫である」をモチーフにしたネコのイラスト
・芥川龍之介の「河童図」をモチーフにしたカッパのイラスト
などのアイコンを散りばめています。
ここだけの話
このデザインに決まるまでのラフ案では、『漾虚集』と『羅生門』の本の表紙をイメージした別案も上がりました。
☝不採用となった、チラシデザインの別ラフ案
協議の末、二人の作品がよりしっかりとあしらわれたものに決定しました。
現地で販売された図録はなんと完売。お客様にも喜んでいただける広報ツール一式となりました。
お客様にお聞きした生の声！
漱石と芥川の深い師弟関係をうまく捉えていただいたデザインに満足しています。漱石、芥川ファンのみならず広くアピールできたと思います。
このツール制作を担当した弊社デザイナーにインタビュー！
広報ツール一式や、図録の表紙だけでなく内部まで丸ごとデザインする機会はなかなかなく、自分の作ったものが直接お客様の手に渡ることにやりがいを感じました。SNS等で、「図録を買いました！」などの声を見かけると、とても嬉しくなりました。
このように、弊社・ナレッジクライマーでは、長年積み重ねてきた美術印刷の実績や、高品位印刷の技術を活かし、美術館・博物館の図録や印刷物のお手伝いをさせていただいております。
図録だけでなく、イメージを統一して展覧会をブランディングする広報ツール一式も、ポスターやチケットまで、デザインから制作いたします。
お客様に丁寧にヒアリングさせていただき、ご要望に寄り添いながらデザイン・印刷させていただきますので、ご興味ございましたら、お気軽にお問い合わせください。
営業：関友生 （能登印刷 カスタマーサクセス東京本部）
デザイン：伊村沙英子（能登印刷 Webマーケティング事業部）
クライアント：新宿区立漱石山房記念館 様
※ 会社名･部署名などは取材および記事制作当時のものになります。
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